令和7年度医療機関向け「賃上げ支援給付金」活用の手引きと重要ポイント

令和7年度の「医療機関等における賃上げ補助金」
この補助金は、単なる一時金の支給ではなく、「基本給等の引き上げ(ベースアップ)」を確実に行い、令和8年度以降も継続することを強く求めている点が特徴です。
1. 賃金改善の期間と方法
原則として、以下の期間・方法で賃上げを行う必要があります。
• 実施期間:令和7年(2025年)12月 ~ 令和8年(2026年)5月
• 方法(原則):「ベースアップ」
◦ 基本給、または毎月決まって支払われる手当を引き上げる必要があります。
◦ 基本給、または毎月決まって支払われる手当を引き上げる必要があります。
• 令和8年6月以降:令和8年6月1日以降も、引き上げた賃金水準を維持または拡大しなければなりません。
【特例:準備が間に合わない場合】
就業規則や賃金表の改定に時間がかかる場合は、以下の手順での対応も認められています。
1. 一時金支給:令和7年12月~令和8年3月分(4ヶ月分)を、「一時金(賞与等)」としてまとめて支給する(※令和8年3月までに支給完了すること)。
2. ベア開始:令和8年4月・5月は、ベースアップを実施する。
3. 継続:令和8年6月以降は、一時金相当額を含めた水準でベースアップを継続する。
2. 補助金を充てられる費用の範囲
支給された補助金は、以下の費用に充当できます。
• 基本給・手当の引上げ分
• 法定福利費の増加分:賃上げに伴って増加する社会保険料等の事業主負担分。
• 賞与の増加分:ベースアップにより基本給が上がり、連動して賞与が増える場合の増額分など。
【充てられないもの(NG)】
• 定期昇給分:年齢や勤続年数に応じて自動的に上がる分は対象外です。
• 他の財源による賃上げ:診療報酬や他の補助金を財源として行っている賃上げ分とは明確に区分する必要があります。
• 定期昇給分:年齢や勤続年数に応じて自動的に上がる分は対象外です。
• 他の財源による賃上げ:診療報酬や他の補助金を財源として行っている賃上げ分とは明確に区分する必要があります。
3. 既に賃上げを行っている場合の特例
令和7年度中に、自力で既に高い水準の賃上げを行っている施設への配慮があります。
• 2.0%超の部分への充当:令和7年度のベースアップを、令和6年度末(令和7年3月31日)と比較して2.0%を上回って実施している場合、その「2.0%を超えている部分」にこの補助金を充てることができます。
4. 職種間の配分ルール
• 対象:施設長や理事長などを除く、労働契約のある全職員(非常勤含む)が対象となり得ます。
• 傾斜配分:一律同額である必要はありません。職種ごとにメリハリをつける(例:給与水準が比較的低い看護補助者等を重点的に上げるなど)ことは認められています。
• 禁止事項:特定の個人や一部の職種のみに集中させるなど、著しく偏った配分は認められません。
5. 報告と返還
• 事後報告:令和8年8月頃までに、実際に賃上げを行った実績(誰にいくら払ったか等)を国や都道府県に報告する必要があります。
• 返還:報告の結果、補助金の全額を使い切れていなかった場合や、要件(ベースアップの実施など)を満たしていなかった場合は、返還が求められます。
• 返還:報告の結果、補助金の全額を使い切れていなかった場合や、要件(ベースアップの実施など)を満たしていなかった場合は、返還が求められます。
今やるべきこと
1. ベースアップ評価料の検討:まだ取得していない施設は、この補助金(賃上げ分)をもらうためにも、届出の準備を始めましょう。
2. 情報のチェック:診療所・薬局の方は、都道府県や医師会・薬剤師会からのお知らせを見逃さないようにしましょう。
まとめ
この補助金による賃金改善は、「令和7年12月からベースアップを行い、それを令和8年6月以降も定着させる」ことが基本線です。一時的なボーナスで終わらせず、恒久的な給与アップにつなげるための原資として設計されています。
参考・注意
参考資料
※本記事は2026年2月13日時点の情報です。
内容の正確性には努めていますが、誤りがあった場合や情報の変更による損害の責任は負いかねます。
必ず最新の一次情報をご確認の上、ご自身の判断でご利用ください。
ご案内
社会保険労務士法人野島事務所は、ベースアップ評価料の届出代行を承っております。
また、給与計算代行についても併せてご依頼いただいた場合には、ベースアップ評価料の収支管理まで一貫して行っております。
是非お気軽にご相談ください。


