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令和8年度ベースアップ評価料~基本診療料への統合(一本化)について~【20260123】

基本診療料への統合(一本化)

令和8年度(2026年度)診療報酬改定における重要論点の一つである「基本診療料への統合(一本化)」について、提供された資料に基づき整理して解説します。
これは、主に入院医療において、これまで個別の加算として算定していた「ベースアップ評価料」を、「入院基本料」などの本体点数の中に組み込む(溶け込ませる)という提案です。

1. 統合の仕組みと目的

これまでは、賃上げに必要な原資を確保するために「入院ベースアップ評価料」という個別の項目を設け、医療機関ごとに複雑な計算を行って算定していました。 統合案では、以下の手順でこれを簡素化します。

仕組み:現在の「入院ベースアップ評価料」の平均的な水準(実績)を計算し、その分を「入院基本料」等の点数に一律で上乗せ(合算)します。

目的:医療機関にとって負担の重い「過去の賃金改善額の算出」や「複雑な届出」を不要にすることです。これにより、事務負担を劇的に軽減しつつ、賃上げ原資を確保することを目指しています。

2. 未届出だった医療機関への対応(不公平の是正)

この統合を行う際、単に入院基本料を引き上げると、これまで賃上げ(ベースアップ評価料の届出)を行っていなかった医療機関が、努力なしに増収となってしまうという課題があります。 
これを防ぐため、以下の調整が提案されています。

減算措置:令和6・7年度(特に令和7年度)にベースアップ評価料を届け出ていなかった医療機関については、統合後の入院基本料から一定の控除(減算)を行う仕組みが検討されています。

公平性の確保:これにより、「賃上げに取り組んだ医療機関」と「そうでなかった医療機関」の間で生じる不公平を解消しようとしています。

3. 対象範囲と財源の扱い

この統合は、主に入院医療を対象として議論されています。

 統合される財源
1. 過去の賃上げ分:令和6年度改定で導入された「入院ベースアップ評価料」に相当する部分。
2. 新たな回復分:令和8年度改定で追加される「賃上げ余力の回復・確保分(+0.28%の一部)」についても、入院料に合算する方向です。

外来・在宅:外来や在宅医療については、医療機関ごとのばらつきが大きいため、引き続き「ベースアップ評価料(Ⅰ・Ⅱ)」の枠組みを維持しつつ、届出実績に応じた評価を行う方向で検討されています。

4. メリットとデメリット

• メリット:
事務負担の最小化:最も簡便な方法であり、過去の賃金改善額を個別に計算・管理する必要がなくなります。
請求の簡素化:入院基本料に含まれるため、レセプト請求上の手間も省けます。

• デメリット/課題:
精緻さの低下個々の医療機関の実際の給与総額や職員数に基づいた計算ではなく、「平均的な水準」での評価となるため、医療機関によっては実際の必要額と受取額に乖離(プラスまたはマイナス)が生じる可能性があります。

まとめ

「基本診療料への統合」は、「入院ベースアップ評価料」という複雑な加算制度を廃止し、その分の点数を「入院基本料」に合体させるという改革案です。

実現すれば事務手続きは大幅に楽になりますが、令和7年度までにベースアップ評価料を取得していないと、令和8年度以降の入院基本料が減算される可能性がある点に注意が必要です。


参考・注意

参考資料

※本記事は2026年1月23日時点の情報です。
内容の正確性には努めていますが、誤りがあった場合や情報の変更による損害の責任は負いかねます。
必ず最新の一次情報をご確認の上、ご自身の判断でご利用ください。


ご案内

社会保険労務士法人野島事務所は、ベースアップ評価料の届出代行を承っております。
また、給与計算代行についても併せてご依頼いただいた場合には、ベースアップ評価料の収支管理まで一貫して行っております。
是非お気軽にご相談ください。



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